何はなくとも漫遊走

ふらふらとマラソンと山登りについて書いてます。。

時々山登りも。

飯豊連峰登山 〜孤独な小冒険の旅その4〜

長い長いダイクラ尾根の降り。


最初に立ちはだかったのは登りと同じく登山道を覆い隠す雪渓。
登りと違って降りでは道がわからないまま降りすぎてしまうと大変な事になるので、どこまで雪渓を降るかはより慎重になります。


時には雪渓が急すぎるので雪上をやめて斜面上部の藪というか森というかとにかく道のないところをもがくように掻き分けて進みました。


この雪渓がそれこそ何度も現れては消えての繰り返しで、この間に起こった多数のアクシデントが…。


濡れた笹状の植物を踏んで滑り転ぶ。雪を踏み抜いて落ちる。藪で腕が傷だらけになる。藪の中にストックを落として見失う(何とか戻って発見しました)。雪面で滑って転ぶ。道を見失う。謎の羽虫の群れにまとわりつかれる。なんだかわからないけど何度も転ぶ。
とまさに悪戦苦闘。七転び八起きどころではありませんでした。


そして極め付け。
なんと登山靴が壊れました。
靴の裏のソールが剥がれて踵から真ん中くらいまでパタパタというかブラブラした状態になってしまいました。
流石にこれではマズく、全部剥がれてしまったらツルツル滑って岩場は怖くて通れないので応急処置をする事に。
ガムテープなどいくつか試しましたが濡れた登山靴には粘着物は効果が無く、最終的に予備の靴紐で縛る事になりました。
結局これが何とか効いてくれてその後の工程は無事進むことが出来ました。


そして予想より遥かに時間が掛かって尾根を降り切ったところで最後にまた難題が。


尾根を降り切って川を渡れば後は平坦な道だとあと一踏ん張りと言い聞かせながらやっとこさ川までたどり着き目の前にあったのは、床板のない橋。


確かにガイドブックには時期によってはそうなっていると書いてありました。そしてその後に、「その場合は川を渡渉する。」と軽く書いてあったのでてっきり橋がなくても渡れるような小さい川かと思ってたのですが。
目の前の川は川幅はそれ程でも無いのですが水が轟々と結構な勢いで流れています。
深さは浅そうな所を選んでも腰くらいまでで、見る限り絶対流されそう…。


そして考えたことは
1、このまま川沿いに歩いてくだる。
   →合流するもう一つ別の川を渡らなければならない。
2、吊り橋の横木を伝って渡る。
   →横木の間の幅が広すぎる。
3、川に石を投げ込んで渡れるようにする。
   →明日までかかりそう。
それぞれの理由で却下。


しばし呆然とした後、結局川を逆に遡ってゆきながら渡れる所を探す事にしました。
すると50m程藪と川を登ったところで、川幅が広くかつ両岸が浅瀬になっていて流れの緩いところに出てきたので何とかザブザブと渡れ、難を逃れることが出来ました。


前日の雨のせいもあったかも知れませんが、リサーチ不足で大反省です。
まさに心身共に疲れ果てました。



ダイクラ尾根遠景



下山途中から振り返った飯豊山山頂


下山途中から振り返った飯豊山山頂2



雪に覆われた谷筋(ここは流石に通りませんでした)


壊れてしまった靴



結局こうなりました



綺麗な山並みにお別れ


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