何はなくとも漫遊走

ふらふらとマラソンと山登りについて書いてます。。

時々山登りも。

乗鞍岳登山 ~北アルプスだけどお手軽です~

8月は北アルプスの南端にあります乗鞍岳へ行ってきました。


日本で一番高い場所にあるバス停がある標高2700m付近までバスで行くことができ、そこから頂上までは約1時間半ほどの行程となります。


前日に長野県松本市に1泊して、乗鞍観光センターまでレンタカーを使いそこからは一般車両が乗り入れ禁止のためバスでの移動になります。
このバスが特に予約も無いので乗れるのだろうかと少し心配をしていましたが、実際には季節や曜日に合わせて何台も出してくれており、よほどでなければ乗り切れないことは無いようでしした。


バスに揺られること約1時間でそのうち森林限界も超えて高山の景色が広がった先が終点の鏡平です。


食堂やお土産屋もあり立派な観光地。登山客はここから歩いて頂上の剣が峰を目指すことになります。



流石に標高が高く、気温は15度程と本来ならばもっと涼しいのかもしれませんが、猛暑の影響でちょうど過ごしやすい気温といった感じです。


登山開始直後は車も通れるくらいに整備された道ですが、この日は折角なので一旦この道を離れて、乗鞍岳頂上付近に複数ある峰の一つの富士見岳を経由する山道を通ります。



富士見岳への登りはそれなりの急斜面。ガレた石の多い道ですが、ところどころに高山植物の女王様、コマクサが見られます。季節的にはもう終わりの方といった感じでしたが、独特の形をしたかわいらしい花が見れたのは満足。



富士見岳を下ると、元のルートにもどり再び頂上の剣が峰を再び目指します。
といってもしばらく肩の小屋までは自動車が通れる道。付近の宇宙線(?)観測所に合わせての整備だと思われます。


肩の小屋からが本格的なスタート。ここから頂上までは約50分ほどのコースタイムです。途中。中学生と思われる団体をクラス別に数組追い抜きます。地元の学校なのか、学校行事で3000m峰に登るというのは中々な地元あるあるになりそうだなと思いました。


コースは序盤が石と階段で、途中に大きい石を渡る地帯があり、最後は頂上に向けての急高配と短いながらも変化に富んでいます。





天候は曇り時々晴れといったところ。遠くの景色は見えませんが近景は問題なし。そして頂上付近は強い風の影響で雲がかかったり取れたりしています。


最後の急高配を登りきるとお社のある頂上に着きました。いい具合に雲が切れてくれたので記念写真を撮ってから、お社の後ろから少し下がったところで休憩。



晴れていると穂高岳、槍ヶ岳が見えることもあるそうですが、この日はその手前どまりまで。それでも頂上でゆっくり過ごせるのはなんだか久しぶり?な気がしてしまいます。
(天候の悪いことが多かったかも)


なんといっても3000m峰は独特の清々しい空気感があって気持ちがいです。
アルプスもだいぶ遠ざかっていますが、またいつか行きたいところです。


のんびりと休憩した後は下山。鏡平バス停まで一気に休憩なしで到着。
到着するとちょうどバスの乗車が始まったところだったので、そのまま列の最後尾にならび、無事乗り込んで車を留めてある乗鞍観光センターまでとほんとにあっという間に戻って来た感じでした。


駐車場の目の前にも温泉があったのですが、せっかくレンタカーを借りているので、山奥の白骨温泉に向かいました。


30分ほど山道を走っていい感じの温泉地につきました。誰でも利用できる公共野天風呂はとっても趣がありおすすめ。(しかも520円!)


販売している飲み物がラムネなのもおつです。



のんびりと汗を流したあとは松本駅へ帰着。


ワタワタと電車に乗り込んで長野経由で新幹線を利用しての帰京となりました。




ある意味お手軽登山ですが、猛暑の中ですが夏山らしいよき山登りとなりました。

利尻岳登山 ~北海道 海に浮かんだ山の島へ その3~

避難小屋でお昼ご飯になるパンやお菓子を食べて一休みをした後、下山の続きを再開しました。


小屋を出ると雨が止んでいました。そして降り始めて振り返ると利尻山のきれいな山頂を見る事ができました。
雨になっちゃってごめんね、と言っている訳では無いでしょうが静かなたたずまいで綺麗な山頂を眺める事ができて気分が急激に上がります。
避難小屋で一緒に休養していた他のパーティの方たちとも見れてよかったですねと声を掛け合ったりする時間を過ごした後に下山再開。




山頂だけでなく周辺に残っていた雲も徐々に晴れてゆき、海や港湾、港に入ってくる船まで見る事ができます。




登りでは全くその名にそぐわなかった見晴台第一、第二で麓まで続く尾根を見た後は樹林地帯に戻ってゆき、あとは一路登山口の北麓キャンプ場へ。


登りでも見た6合目(第一見晴らし台景色が全然変わりました)



思ったよりも早くの下山となったので、しばらくキャンプ場でボーっと過ごしましたが、その後無事宿からのお迎えの車とも合流でき宿への帰還となりました。


宿に戻ると利尻富士には雲一つかかっておらず、きれいな姿を見せてくれます。登っている時にこうであればと恨めしさも無いではありませんが、これもまた山登りだと納得。
宿では新たなお客さんと出会い、明日上る予定との事で、根拠の無い自信でもって明日はきっと晴れますよとお声がけ。



そして、実際に翌日は朝から穏やかな天候。宿で朝食を取って歩いて港へ向かいました。
帰路は稚内経由で羽田までの直行便です。


鴛泊港ターミナル



稚内までは1時間強の船旅。久しぶりの大きい客船です。
出向からしばらくは後ろの甲板に出て、利尻島とお別れの時間を楽しみます。海に浮かぶ利尻富士は見たかった景色の一つ。とがった山が海にポンとある感じがとても不思議で面白いです。



ひとしきり島を眺めた後は自由席に戻ります。この日は混んでおらず、ゴロゴロと横になったりストレッチをしたりしてのんびりと過ごしました。


稚内港に着いた後は、飛行機の出発まで時間があったので、レンタカーを借りて最北の地の宗谷岬に行ったり、納沙布岬でうに丼を食べたりとプチ観光をして過ごしました。
(結局利尻島では観光はしなかった。)


宗谷岬△


白い道🛣


ウニいくら丼💛



登山中以外はのんびりと過ごしながらあっという間の3日間の旅行でした。
せっかく涼しい土地に行ったつもりでしたがそこそこ暑かったのが驚き。泊った宿も含めて利尻ではエアコンの無い場所が多く、宿の方も異常気象だと嘆いておられました。


利尻の山頂での天気が厳しいかっただけではないでしょうが、簡単ではないと思いつついつかまた訪れたい気持ちとなりました。


利尻岳登山 ~北海道 海に浮かんだ山の島へ その2~

登山口から最初は整備された道が10分ほど続いて天然の水場甘露泉水に着きます。
ここから道は細くなり登山開始といった感じになります。



稜線上のポン山への分岐を通過して森の中をしばらく緩めの登りが続きます。
そして5合目で最初の休憩。あまり広い場所でははありませんでしたが、先も長いので1時間を経過した時計を見て無理をせず。


宿で用意していただいた弁当(こういう感じが好きです)



この辺り、思っていたよりも早く山の上部にかかっていた雲の中に入ってくる感じになりまってきました。
この先、稜線に上がって第一見晴らし台、第二見晴らし台と続きましたがいずれも眺望は無し。少しずつ斜度は急になってゆき、雲の中に完全に入ってきて細かい霧雨が身体を濡らし始めました。
第一見晴らし台


風がかなり強くなってきて、開けた場所にくると横からの風がかなり強く吹くようになりました。独立峰らしい強風が山の側面を回ってきて吹き付けてくる印象です。


登り開始から2時間30分を過ぎたところで避難小屋を通過。
だいぶ雨風が強くなってきたので小屋で一休みしたい気持ちもよぎりましたが休んでしまうと再び歩き始める気持ちが落ちてしまいそうなので横目で見て通過となりました。



時々東側の斜面に入ると風が収まりましたが、それでも益々雨も風も強くなってきます。
地面の様子も徐々に変わってきてガレた岩がゴロゴロとしてきました。昨日宿の方に言われるまで忘れていましたが、利尻一応活火山なので頂上が近づくにつれ石や地面が赤い場所も現れてきました。



途中登山道整備の協力依頼



そして斜面も徐々に急角度に。登り始めの緩やかな斜面から頂上に近づくにつれて着実に斜度が上がってゆく感じは富士山と同じで、遠目にきれいな山容をしているの通りだなと感じつつ、息もかなり上がってきます。


そしてゼイゼイとした呼吸が途切れなくなってひと踏ん張り登り切ったところでありがたいことに頂上へ到着。
頂上から海を眺めることを夢見ていましたが、残念ながら頂上では完全に雲の中。一瞬でも途切れないかと期待しましたが残念ながら…。


頂上には祠があり、船の航行の安全を祈るものが多くスクリューが奉納されていたりしました。晴れた日には頂上からぐるっと島の海岸線が見渡せるらしく、船の安全を見守っている雰囲気は確かにありそうな感じがします。



祠のある場所が頂上となっていますが、最高地点は少しはなれたところにある本峰との事ですが現在は登山禁止です。見えると行きたいのに行けないもどかしいさが残ってしまうのでこの点は見えなくて良かったかも。


写真を撮って一休みをして約20分ほどで下山開始。
相変わらずの風雨のなか、急な岩場と時々現れるお花畑を交互に抜けながら来た道をそのまま戻りました。


晴れていれば綺麗そうなお花畑



休まず歩き続けて、気持ち雨が弱くなった気がしたところで往きに通過した避難小屋に到着。風に吹かれ続けて歩いたのでここで休憩をすることに。


小屋の中は他に降りてこられたと思われる方ばかり約10名ほど。
雨風の天候の中、小屋の中で集まっていると本当に避難という響きが本当にしっくりくる感じがしてきます。(続き)


天気が悪くともきれいな高山植物には出会えました。